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【AI企業がメディアを買う】OpenAIがシリコンバレー人気ポッドキャストTBPNを買収した本当の意味

すーだらです。

前回、Anthropicが創薬会社「Coefficient Bio」を買収した話を書きましたが、今度はOpenAIが、メディアを買うとのことです。

シリコンバレーで人気のテック系ポッドキャスト「TBPN」を買収。

AIの会社が、AIについて話すメディアを買う。

これが何を意味するのか、私なりに考えてみました。

TBPNとは何か

TBPN(Technology Business Programming Network)は、元テック起業家のジョン・クーガン氏とジョルディ・ヘイズ氏が2025年にスタートしたデイリーのライブトーク番組です。

毎日3時間、テック・ビジネス・AIについて生放送で語り、マーク・ザッカーバーグ、サティア・ナデラ、サム・アルトマンといったビッグネームが次々と出演し、シリコンバレーでカルト的な人気を誇る番組だそうなんです。日本じゃあまり見る機会ないので、知りませんでした。

New York Timesには「シリコンバレーの最新の強迫観念」とまで書かれました。

2025年に約500万ドルの広告収入を上げ、2026年は3,000万ドル超のペースで成長中です。

OpenAIはなぜメディアを買うのか

買収金額は非公表ですが、FTは「低い数億ドル台」と報じています。

OpenAIのアプリ部門CEOフィジ・シモ氏は「標準的な広報の教科書はOpenAIには当てはまらない」と明言し、TBPNを「AIと作り手の対話が毎日起きている場所」と表現しました。

TBPNはOpenAIの戦略部門に組み込まれ、首席渉外担当のクリス・ルアン氏(「広大な右翼の陰謀」という言葉を作った元クリントン政権の広報戦略家)の下に置かれます。

一方で「編集の独立性は維持する」とされています。

💼 窓際投資家の視点

正直なところ、「編集の独立性は維持する」と言う点についてはちょっと気になっています。

過去、大富豪がメディアを買うたびに同じことが言われてきました。

ジェフ・ベゾスがワシントン・ポストを買った時もそうでした。ベゾスは2024年、大統領選直前にカマラ・ハリス支持の論説を握り潰し、25万人以上が購読をキャンセルしました。 結果的に「編集の独立性は維持する」という約束は守られませんでした。

もちろん守られたケースもあります。 ローレン・パウエル・ジョブズがアトランティック誌を買収した時は、2025年3月、ホワイトハウスの国家安全保障会議のシグナルグループチャットに編集長のジェフリー・ゴールドバーグが誤って追加され、イエメンへの攻撃計画がリークされた「シグナルゲート」事件でアトランティック誌がスクープを放ちました。 トランプ政権が激怒し、ゴールドバーグ編集長とアトランティック誌を激しく攻撃する中、パウエル・ジョブズは就任式に出席せず、編集方針の変更も約束せず、カマラ・ハリス支持の論説にも反対しなかった。ただ静かに報道を支持し続けました。

今回のOpenAIのTBPN買収がどちらになるかは、まだわかりません。メディアの信頼性とは、誰がスポンサーであるかとは切り離せないものです。

投資家として見れば、これはOpenAIのブランディング戦略であり、IPO前のイメージ構築という側面もあるでしょう。

ChatGPTを批判的に論じてきた場がOpenAI傘下に入ることで、本当にフラットな議論ができるのか。

Elon MuskがXを持ち、Sam AltmanがTBPNを持った——という構図は、AI時代のメディア支配という新しい問いを投げかけているように感じます。

上がれ、FANG+。でもスポンサーの言いなりにはならないように気を付けてね。

出典元

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📚 【窓際族の読書案内】

『フィルターバブル——インターネットが隠していること』 (イーライ・パリサー 著 / 井口耕二 訳)

誰がどんな意図でコンテンツを作り、届けているのか。 10年以上前の本ですが、OpenAIのTBPN買収を読み解く上でも、メディアリテラシーの古典として今も色あせない一冊です。


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